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働く上で知っておきたい法律
目次
みなさん、こんにちは。
神奈川県川崎市多摩区の就労移行支援事業所「ルミノーゾ川崎登戸」です。
労働関連法は、働く人として自分の権利を守り、安心して働くためにも大切な役割を果たしています。
法律を知ると
- 会社に何をしてもらう権利があるのか
- 自分には何が求められるのか
- 困ったときの相談先はどこか
といったことが知れます。
自分と周囲の人が安全・公平な環境で働くための基本的なルールを知ることができます。
どんな権利があり、困ったときはどこに相談すればよいのか知るために、日本で働く上で重要となる10の法律を簡単にご紹介します。

1. 労働基準法
労働基準法は、まず覚えておきたい基本法です。
労働基準法では、
- 労働時間
- 休憩
- 休日
- 賃金
- 年次有給休暇
- 解雇
など、働くうえでの最低限のルールを定めています。
例えば、
- 労働条件を明示してもらう
- 法定労働時間を超えて働く場合のルール
- 休憩時間
- 年次有給休暇
- 賃金の支払い
- 解雇に関するルール
などを定めています。
会社は、労働契約を結ぶ際に賃金や労働時間などの労働条件を明示する義務があります。
求人票を見るときにも非常に重要な法律です。
2. 労働契約法
労働契約法は、会社と労働者との間の「労働契約」について定めた法律です。
労働契約法のポイント
- 合意の原則:労働契約は、会社と本人が話し合って、お互いに同意して決めます。
- 解雇のルール:正当な理由がない解雇は、無効となります。
- 無期転換ルール:同じ会社で有期契約(契約社員やアルバイトなど)が通算5年を超えた場合、本人が希望すれば無期雇用(期間の定めのない契約)に変わります。
- 罰則について:この法律は民事のルールを定めたものであり、破った場合の直接的な罰則はありません(ただし裁判で契約が無効になったり、損害賠償を請求されたりします)。
労働基準法は、賃金の最低額や労働時間の上限など、会社が守るべき最低ラインを定めたものです。違反すると罰則があります。
一方で、労働契約法は会社と個人の契約のルールやトラブル防止を定めたものです。
3. 最低賃金法
都道府県ごとに定められる最低賃金を下回る賃金で働かせてはいけない、というルールです。
求人を見るときは、
「時給○○円」
だけでなく、最低賃金を下回っていないか確認する知識があると安心です。
最低賃金の引き上げ額は、厚生労働省が示す全国の目安を参考にしながら、各都道府県に置かれた「最低賃金審議会」での議論を経て、最終的に都道府県労働局長が決定します。
例年10月頃から順次適用されます。
毎年更新されるものなので、注意しておきましょう。
4. 労働安全衛生法
働く人の安全と健康を守るための法律です。
職場における労働者の安全と健康を確保し、快適な職場環境をつくることを目的とした法律です。
1972年(昭和47年)に労働基準法から分離して制定されました。
例えば、
職場の安全対策
健康診断
長時間労働による健康障害の防止
メンタルヘルス対策
作業環境の管理
などに関係します。
「会社で安全に働くことができる環境を整える」という観点で知っておくとよい法律です。
5. 労災保険法
仕事中や通勤中にけが・病気などをした場合に関係する法律です。
例えば、
仕事中に転倒してけがをした
通勤途中に事故に遭った
といった場合に、労災保険の対象となる可能性があります。
対象となる災害
- 業務災害:仕事中の事故や業務が原因の病気。
- 通勤災害:通勤や帰宅の途中での事故。
- 複数業務要因災害:複数の仕事での負荷などが原因となった災害。
主な補償(給付)内容
- 療養給付:ケガや病気の治療費(病院代)の支給。
- 休業給付:仕事ができず給与が出ないときの生活補償。
- 障害・遺族給付:障害が残ったときや、亡くなった場合の年金・一時金の支給。
「仕事で起きたことだから仕方ない」と我慢するのではなく、仕事や通勤が原因のけが・病気については労災という制度があることを覚えておくとよいでしょう。
6. 雇用保険法
失業したときなどに受け取る基本手当(いわゆる失業給付)などに関係する法律です。
主な給付・事業は以下の通りです。
- 失業等給付:基本手当(失業保険)や教育訓練給付
- 育児休業給付:休業中の生活支援
- 雇用保険二事業:失業予防や能力開発
雇用保険の加入要件は「週20時間以上かつ31日以上の雇用見込み」であり、法改正で適用範囲が拡大しています。
働いている間だけでなく、退職・転職・育児などの場面でも関係する法律です。
7. 健康保険法・厚生年金保険法
健康保険法と厚生年金保険法は、会社員や労働者を守るための重要な社会保険制度を定めた法律です。
健康保険法とは
健康保険法は、労働者やその家族の病気・ケガ・死亡・出産に関して保険給付を行い、生活の安定と福祉の向上を目指す医療保険の法律です。
対象者: 民間企業の会社員(労働者)やその被扶養者
主な給付: 医療費の自己負担軽減(3割負担)、病気で働けないときの「傷病手当金」、出産時の「出産育児一時金」など
運営主体: 全国健康保険協会(協会けんぽ)や各健康保険組合
厚生年金保険法とは
厚生年金保険法は、労働者の老齢・障害・死亡に関して保険給付を行い、本人および遺族の生活の安定と福祉の向上を目指す公的年金の法律です。
対象者: 民間企業で働く労働者(条件を満たすパート・アルバイト含む)主な
給付: 老後の「老齢厚生年金」、障害を負ったときの「障害厚生年金」、万が一のときの「遺族厚生年金」
特徴: 国民年金(基礎年金)に上乗せして支給される「2階部分」の年金制度
厚生年金は、老後だけでなく、一定の障害状態になった場合や死亡した場合の年金にも関係します。
給与明細を見ると、
健康保険
厚生年金
雇用保険
などが給与から控除されていることがあります。
「給料から何が引かれているのか」を理解するためにも重要です。
8. 男女雇用機会均等法
性別を理由とする不合理な差別を防ぎ、男女が働きやすい環境を整えるための法律です。
1985年に制定されました。
男女雇用機会均等法主な内容
- 性別差別の中止:募集、採用、配置、昇進、教育訓練、福利厚生、定年、解雇などで男女を区別することの禁止。
- 間接差別の禁止:性別以外の条件であっても、実質的に特定の性別に不利益となる合理性のない措置の禁止。
- ハラスメント対策:職場におけるセクシュアルハラスメントや、妊娠・出産などに伴うマタニティハラスメントを防ぐ措置を企業に義務付け。
- 母性健康管理の措置:妊娠中や出産後の女性が保健指導や健康診査を受けたり、作業の変更や勤務時間の短縮などを求めたりできる環境の確保。
また、職場におけるセクシュアルハラスメントや、妊娠・出産等に関するハラスメントへの対策も事業主に求められています。
ハラスメントについては別章で解説しています。
9. 育児・介護休業法
子育てや家族の介護と仕事を両立するための法律です。
例えば、
育児休業
介護休業
子の看護等休暇
育児・介護のための勤務上の措置
などに関係します。
主な育児支援制度
- 育児休業(育休):原則として子どもが1歳(最長2歳)になるまで取得できる休業制度です。
- 産後パパ育休(出生時育児休業): 子どもの出生後8週間以内に、4週間(28日)まで分割して取得できる制度です。
- 子の看護等休暇: 病気やケガだけでなく、行事参加などの理由でも小学校3年生修了まで取得できる休暇です(年5日、2人以上は10日)。
- 労働時間の制限: 短時間勤務(時短勤務)や、残業・深夜業の制限などを請求できます。
主な介護支援制度
- 介護休業: 要介護状態にある家族1人につき、通算93日まで3回を上限として分割取得できる休業制度です。
- 介護休暇: 家族の通院付き添いや手続き代行などのために取得できる休暇です(年5日、2人以上は10日)。
将来自分が利用する可能性があるだけでなく、同僚が育児・介護のために制度を利用することもあるので、基本的な考え方を知っておくとよいでしょう。
10. パワハラ・セクハラなどのハラスメントに関する法律
職場では、
- パワーハラスメント
- セクシュアルハラスメント
- 妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント
などについて、会社に防止措置を講じることが求められています。
職場のパワーハラスメント(パワハラ)とは
単に「上司に怒られた=パワハラ」というわけではありません。
パワーハラスメント(パワハラ)とは、職場で優位な立場を利用し、業務上の適正な範囲を超えて、相手に精神的・身体的な苦痛を与える行為です。
厚生労働省の定義では、次の3つの要素をすべて満たすものをいいます。
【パワーハラスメントの3要素】
- 優越的な関係を背景とした言動:受ける側が抵抗や拒絶しにくい関係。
- 業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの:業務上の必要性がない、またはやり方が不適切。
- 就業環境が害されるもの:身体的・精神的な苦痛により、働くうえで重大な支障が生じること。
上司から部下への行為だけでなく、同僚や部下から上位者に対する行為も含まれます。
職場のセクシュアルハラスメント(セクハラ)とは
職場において、
- 性的な冗談やからかい
- 食事やデートへの執拗な誘い
- 身体への不必要な接触
など、意に反する性的な言動が行われ、拒否したことで不利益を受けたり、職場の環境が不快なものとなることをいいます。
事業主には、職場のセクシュアルハラスメントを防止するための措置が義務づけられています。
なお、2026年10月1日からは、カスタマーハラスメント対策と求職者等に対するセクシュアルハラスメント対策についても事業主の防止措置が義務化される予定です。
マタニティハラスメントとは
妊娠・出産・育児休業・介護休業等を理由とする解雇等不利益取扱いなどを指します。
- 妊娠・出産したこと
- つわり等妊娠が原因の体調不良で休んだり、医師等の指示で休業したこと
- 産前産後休業や育児休業を取得したこと(あるいは申し出たこと)
- 妊娠・育児や介護のための制度を利用したこと(あるいは申し出たこと)
これらを理由として、事業主が解雇、減給、降格、不利益な配置転換、(契約社員の場合)契約を更新しないといった不利益な取扱いをすることは、法令違反です。
ルミノーゾで学ぶ労務
法律の条文を丸暗記する必要はありません。
「これは会社の言うことだから絶対なのか?」
「自分にはどんな権利があるのか?」
「困ったとき、どこに相談すればいいのか?」
この3点を判断できるようになることが、社会人にとって大切です。
ルミノーゾではこうした困りごとの相談先を学ぶプログラムとして
- ビジネス法務基礎
- ビジネス実務法務
- ビジネスコンプライアンス
- ビジネスコミュケーション基礎
- メンタルヘルス基礎
などを取り扱っています。
また、ルミノーゾにはキャリアコンサルタントや産業カウンセラーの資格をもつスタッフも在籍しています。
疑問や不安なことがあれば、ぜひ相談ください。
1つ1つ一緒に解消していきましょう。
【関連記事】
ビジネスマンが身につけるべきスキルとは?ビジネススキルアップ研修
【参考】
法令・制度のご紹介丨厚生労働省
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